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あの日のままの部屋は戻るはずが無いのに

2007年03月08日

少し前の話をしよう。

deadmanが終わってない。

エンドロールの映像を未だ観てないのは怖いから。
観たら自分の中でdeadmanが終わっちゃう。きっとそうだ。
感慨もなく「今日も楽しかったね」って、笑ってあの日を終えた。
まだいるんだどこかに。「帰ってくる」という感情ですらない。
ただライヴがなくてリリースがないだけ。
絶妙なタイミングで空いた気持ちの隙間は別のバンドにシフトさせた。
それで埋め尽くしていれば寂しさもない。
何かで満たされていさえすれば、考えることもない。
また帰ってくるよ、信じてる、なんて思いたくないし、だいたい思えない。
だってまだ、どこにも行ってない。

封を開けては見たもののいつまでもプレイヤーにかけられる事のない一枚のDVDだ。
いや、別に覚悟なんて決めなくていいんじゃないか。
終わらせられないのは何故だ?
多分あの時、最後の最後まで泣きも喚きもせず今までと同じように笑って過ごそう、それがこのバンドに相応しいんだって思って、
だから今の状況は過去の自分が望んだ状態で、これが正しい。
フラフラしたまま、最近deadman見かけないなぁと思いながら、
だんだん思い出として消化させながら、重みを消していく。

そんな折、
近頃どこぞのバカが得意げにウラ舞台を晒しやがって
それで、
「ああ、やっぱりdeadmanって、終わったバンドなんだな」
っていうのをいきなり自覚させられてしまったのよ。
ああ、そうだった。終わってるんだ。
あの話を嬉々として書けるのは、終わったことだからだ。
それがあとからあとからゆっくりと深い傷になる。
知らなきゃよかった。
だってあの人のdeadmanの歴史と私のdeadmanの歴史は同じ時の流れだった。
同じ時間が流れてた。
あの時、私はあんなことしてたよ、って思ったら、
思い出を、勝手に土足で荒らされたようで悲しくなった。
しかも、まさに思い出の立役者に。
悔しい。

そりゃ得意げに過去を語るのも向こうの勝手だし
それを見るのも見ないのも自己責任なんだけど。
私が至らなかったから。
そりゃ分かってるけど。
後味が悪い。
ああ、後味が悪いな…。
こんな結末になるなんて。

洗い流さなきゃ傷は膿んでいくばっかりで
だからもっともっともっと別のことで埋め尽くして
考えないことにしなきゃだめだ。

そしたらいつか忘れるかもしれない。
ドライなようでいてこれは案外、タチの悪い引きずりかただな、と苦笑した。

今、埋め尽くしてくれてるコレを無くしてしまったら、そのとき私はどうするんだろうねぇ。

Posted:藤汰ゆき(仮) : 2007年03月08日 00:49


Comment

それでも、帰ってきてほしいです。
いつまでもいつかを待ってます。

Posted: くろこ : 2007年03月12日 02:22

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